大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)6527 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人吉田正之同伊藤仁の上告趣意(後記)第一点について。

所論は、第一審判決が証拠として採用した供述調書の任意性を争い、ひいて憲法

三一条三八条違反を主張するのであるが、その実質は単なる刑訴法違反に過ぎない

ばかりでなく、かかる理由は原審において主張なく従つて判断を経ていない事項で

あるから、いずれにしても適法な上告理由に当らない。(また記録を精査しても所

論のような事実は認められない)。

同第二点について。

所論は、原判決が憲法三一条に違反すると主張するのであるが、その実質は、法

令違反または事実誤認の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同第三点について。

所論は要するに刑法の解釈について独自の見解を主張するのであつて、刑訴四〇

五条の上告理由に当らない。そして公務員が転職の後、前の職務に関し賄賂を収受

するときは収賄罪を構成し、賄賂に関する職務を現に担任することを要しないこと

は当裁判所の判例とするところである(昭和二六年(あ)第二五二九号同二八年四

月二五日第二小法廷決定、集七巻四号八八一頁参照)。

被告人の陳述書と題する書面は、期間後の提出にかかるものであるから、判断を

与えない。

その他記録を調べても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二九年四月二七日

最高裁判所第三小法廷

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裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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