大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)874 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人千葉律之及び同松永東の各上告趣意は後記のとおりである。

弁護人千葉律之の上告趣意第一点について。

論旨は、被告人等がガソリン、タンクよりガソリンを抜き取り売却したことは自

己の保管外なる他人の所持を犯した不正領得行為であるから窃盗罪を構成するもの

であつて横領罪ではなく論旨引用の当裁判所の判例に違反するというのであるが、

原判決はその挙示する証拠により「被告人が業務上保管中の……ガソリン」を抜き

取り横領した事実を認定しているのであつてその認定に誤りはない。論旨引用の判

例は列車積載の荷物の窃取に関するものであつて本件と事実関係を異にし適切でな

い。されば、原判決には所論のような判例違反はない。

同論旨第二点及び弁護人松永東の上告趣意について。

所論は、いずれも量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条所定の上告理由に当ら

ない。記録を調べても刑訴四一一条を適用すべき事由も認められない。

よつて、本件上告を理由ないものと認め、刑訴四四〇八条に従い、裁判官全員の

一致した意見で主文のとおり判決する。

昭和二八年六月三〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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