大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)9 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人庭山四郎の上告趣意(後記)について。

所論は、被告人が本件小切手を領得したことによつて国庫はなんら損害を受けて

いないから、被告人の所為は当時適法行為であつたという独自の見解を前提として、

原判決が憲法三九条一項に違反すると主張するのである。しかしながら本件の小切

手一通が刑法二三六条にいわゆる財物にあたること明らかであるから、これを窃取

した場合窃盗罪が成立することはいうをまたない。されば所論違憲の主張は前提を

欠き理由がない。

その他記録を調べても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。よつて刑

訴四〇八条により全裁判官一致の意見をもつて主文のとおり判決する。

昭和二八年五月一二日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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