大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(れ)78 判決

主 文

原判決中被告人に関する部分を破棄する。

被告人を懲役六月に処する。

本裁判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。

原審証人Aに支給した訴訟費用は被告人の負担とする。

物価統制令違反の事実について被告人を免訴する。

理 由

職権で調査するに、被告人はB商事株式会社の取締役社長であるが、同会社事務

員Cと共謀の上、同会社の業務として法定の除外事由がないのに営利の目的をもつ

て、昭和二一年九月二八日から同二二年三月一一日までの間五回に亘り犯意を継続

して、東京都中央区ab丁目c番地所在有限会社D商会事務所等においてE外四名

に対し丸釘計千八百瓩(二十二樽)銑鉄計四八屯、カーバイト五ガロン入七十罐及

び薄鋼十屯をいずれも大蔵省告示指定の販売価格より合計約二十七万千四百円を超

過した代金合計金四十一万三百五十円で販売したとの公訴事実(原判示第二(二)

の事実)については、昭和二七年政令第一一七号一条八七号により大赦があつたの

で、刑訴施行法二条、三条の二、刑訴四一一条五号、旧刑訴四四八条、三六三条三

号により原判決中被告人に関する部分を破棄し、被告人に対し右公訴事実について

免訴の言渡をなすべきものとする。

弁護人大島正恒の上告趣意(後記)は、刑訴四〇五条に当らない。

よつて、原判決が証拠により確定した右特赦にかからない事実、すなわち原判示

第二(一)、(三)の各事実に法律を適用すると、被告人の所為中贈賄の点は刑法

一九八条、一九七条一項、五五条、昭和二二年法律第一二四号附則四項に該当する

ので所定刑中懲役刑を選択し、詐欺の点は刑法二四六条一項、五五条、昭和二二年

法律第一二四号附則四項に該当し、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから同法

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四七条、一〇条により重い詐欺罪の刑に法定の加重をした刑期範囲内で被告人を懲

役六月に処し、情状により同法二五条に従い本裁判確定の日から三年間右刑の執行

を猶予することとし、訴訟費用は刑訴施行法二条、旧刑訴二三七条一項に則り主文

第四項掲記のように被告人にこれを負担させるものとする。

この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官 大津民蔵関与

昭和二七年一二月二三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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