大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(オ)332 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人水崎幸蔵の上告理由(後記)第一点について。

当事者本人の供述といえども、裁判所が措信するに足りると認めるときは、これ

を証拠として事実認定の資料とすることは、裁判所の自由とするところであつて、

所論のように当事者本人の供述は通常措信できないという経験則は存在しない。従

つて裁判所はこれを証拠とするにあたり特に証拠判断の理由を判示する必要もない。

所論引用の判例はいずれも、本件のように裁判所が当事者本人の供述を証拠として

採用した場合と全く事案を異にするから、本件に適切でない。

同第二点について。

上告人は原審において他に主張立証なしと陳述し、原審また判決するに熟するも

のとして口頭弁論を終結したのであるから、かかる場合裁判所は、所論のように当

事者に対しその立証の程度についていかなる確信を有するかを憶測してまで立証を

促す責務を負うものではない。所論引用の判例は、本件の右のような経過と全く場

合を異にするから、いずれも本件に適切でない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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