最高裁判所第三小法廷 昭和27(オ)77 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人弁護士岩沢惣一、同百瀬武利、同西村卯の上告理由について。
罹災都市借地借家臨時処理法二条に基く賃借権は、同五条の定めた存続期間の一
〇年間対抗力を有し、その間の土地譲受人に対し賃借権を対抗できるものと解する
のが相当である(当裁判所昭和二七年(オ)第一〇七号事件判決参照)。しかし、
原審認定の事実によれば、被上告人は昭和二六年七月三一日本件土地を株式会社D
に譲渡したというのであるから、被上告人は賃貸借関係から脱退し、賃貸人として
の権利義務を有せざるに至つたものというべく(大審院大正一〇年五月三〇日言渡、
民録二七輯一〇一三頁参照)従つて本件上告は結局理由がない。
よつて民訴三九六条、三八四条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、
主文のとおり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 本 村 善 太 郎
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
裁判官 垂 水 克 己
- 1 -