大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(オ)85 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人中塚正信の上告理由第一点について。

原審における記録を調べてみると、Dが本件山林買受の代理権を有していたとい

う点で当事者双方の主張が一致していることは所論のとおりであるが、上告人が本

訴で主張する、Eを売主とする売買契約についての代理権は被上告人において否認

すると共に、上告人の請求原因とする共有持分権譲渡契約については、それが適法

な代理行為であるにせよ又無権代理行為であるにせよ、被上告人においてこれを否

認していることがわかる。従つて原判決の事実摘示は当事者間に争なき事実を、争

ある事実と誤解したものではない。そして原審は、適法な証拠判断に基き、「控訴

人(上告人)主張のような売買契約が成立した事実は認めるに足る証拠がない」と

判断しているのである。その判示の趣旨が、適法な代理行為は勿論、無権代理によ

る共有持分権譲渡契約の存在自体をも否定する趣旨であることは、判文の前後を通

じて諒解できる。所論は原審が適法になした証拠判断を独自の見解を以て非難する

に過ぎないものであつて理由がない。

その余の論旨はすべて「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する

法律(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又

同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致で、主文のとお

り判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 土 登

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裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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