大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)1633 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の上告趣意第一点は、憲法違反をいうけれども、実質は事実誤認、単なる

訴訟法違反の主張を出でないものであつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。同

第二点は判例違反をいうけれども、原判決が維持した第一審判決は、判示の日時、

場所において賭博が行われたこと、及び被告人もその場に居合せたことについて争

いなく、その証拠も十分であり且つ証人Aの証言により、被告人もその際賭博に手

を出した事実が認められる以上、右証言及び引用の他の証拠によつて被告人の有罪

を認定しても何ら違法はない。所論引用の大審院判例は、旧刑訴法上共同被告人は

訴訟手続を分離しない以上同一訴訟手続においてこれを証人として訊問しえないと

いうにあつて、証人Aが共同被告人であつたことのない本件に適切でなく、また、

引用の当裁判所大法廷判例は、共同審理を受けた共同被告人の供述は、他に補強証

拠がない以上それだけでは完全な独立の証拠能力はないというにあつて、証人Aが

共同審理を受けた共同被告人でなく且つ賭博が行われたことについて他に証拠が存

在する本件に適切でない。それ故判例違反の論旨は採用できない。また記録を調べ

ても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年二月一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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