大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)177 判決

主 文

原判決並びに第一審判決のうち被告人Aに関する有罪部分を破棄する。

被告人を懲役一年四月及び罰金八万円に処する。

この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

右罰金を完納することができないときは、金二〇〇円を一日に換算した

期間被告人を労役場に留置する。

被告人に関する本件公訴事実のうち起訴状記載の第一(3)の事実(被

告人が未検査玄小麦を不当に高価な代金で買い受けたとの事実)について、被告人

を免訴する。

理 由

被告人Aの弁護人平岡義雄の上告趣意は原判決の量刑不当を主張するものである

から、刑訴四〇五条の適法の上告理由に当らない。

しかし職権をもつて調査すると、原判決の是認した第一審判決のうち被告人に関

する判示第二の各事実(起訴状記載の第一(3)の公訴事実)は昭和二七年政令一

一七号大赦令一条八七号によつて大赦があつたので、刑訴四一一条、四一三条但書、

四一四条、四〇四条、三三七条三号により原判決並びに第一審判決のうち同被告人

に関する有罪部分を破棄し、右公訴事実につき被告人を免訴する。

よつて、右の免訴にかゝらないところの被告人に対するその余の事実に法令を適

用すると被告人の判示第一(一)の各所為は物価統制令三条、四条、三三条、昭和

二三年一二月七日物価庁告示一二二三号同年一〇月二日物価庁農林省告示九号、罰

金等臨時措置法二条に、判示第一(二)の各所為は物価統制令三条、四条、三三条、

昭和二三年一二月七日物価庁告示一二二四号、同年七月一一日物価庁農林省告示四

号(昭和二四年二月一日以降の行為については更に罰金等臨時措置法二条を、同年

一月三一日以前の行為については同条及び刑法六条、一〇条を適用する)に、判示

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第一(三)の各所為は物価統制令三条、四条、三三条、昭和二三年一一月一日物価

庁告示一一〇〇号、罰金等臨時措置法二条に、判示第三の各所為は物価統制令三条、

四条、三三条、昭和二三年一二月七日物価庁告示一二二三号、同年一〇月二日物価

庁農林省告示九号、罰金等臨時措置法二条に該当するが、右の各罪につき物価統制

令三六条に則つて情状により懲役及び罰金を併科することにし、以上は刑法四五条

前段の併合罪であるから懲役刑については同法四七条、一〇条に従つて犯情最も重

い判示第一(二)の、第二犯罪一覧表15の罪の刑に併合罪の加重をなし、また罰

金刑については同法四八条によつて罰金の合算をなし、以上所定の刑期及び罰金額

の範囲内において被告人を懲役一年四月及び罰金八万円に処する。なお刑法二五条

に従いこの裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予し、また右罰金を完納す

ることができないときは同法一八条に則つて金二〇〇円を一日に換算した期間被告

人を労役場に留置する。

よつて裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

この公判には検察官神山欣治が出席した。

昭和二八年六月二三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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