大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)375 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人三名の弁護人高良一男の上告趣意について。

論旨は刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。被告人A及び同Bの弁護人小神野

淳一の上告趣意第一点について。

論旨は原審において主張されず判断もされていない事項の主張であつて適法な上

告理由とならない。(第一審判決によれば、被告人A及び同Bの犯罪事実は、理由

中第二の事実として摘示されているところであつて、それは旧自転車競技法一七条

一項に該当するものである。従つて同判決法律適用の部分は、A及びBの所為を同

条項に該当するものとして、それぞれ懲役六月及び懲役四月に処する旨判示した後

段のみで事足り、前段中にA及びBの所為を同法一六条刑法六〇条に該当するもの

としてそれぞれ懲役六月及び懲役四月に処すると判示した部分は誤つて余計なこと

を記したものと認められる。しかしこの誤りのために第一審判決も第二審判決も主

文に影響を受けてはいない。)

同第二点について。

本件第一審判決が言い渡されたのは所論のように昭和二七年八月一七日ではなく、

同年六月一六日であること公判調書の記載によつて明白である。そして自転車競技

法は、その後の昭和二七年六月三〇日法律二二〇号によつて改正され、この改正法

律は同年七月一日施行されたのであるから、第一審判決が旧法を適用したのは当然

である。のみならず右の改正法附則には、「この法律の施行前にした行為に対する

罰則の適用については、なお従前の例による」と規定しているから、本件被告人等

の所為については、所論のような刑法六条適用の問題を生じない。論旨は理由がな

い。

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なお記録を調べてみても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて刑訴四一四条、三八六条一項三号に従い、裁判官全員一致の意見を以て、

主文のとおり決定する。

昭和二九年八月三一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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