大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)415 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人Aの負担とする。

理 由

被告人Bの弁護人山中唯二、被告人Aの弁護人清水正雄、同上田誠吉の各上告趣

意は末尾添付別紙記載のとおりである。

弁護人清水正雄の上告趣意第一点の一。

所論は証拠の適否の問題を云々するに過ぎず刑訴四〇五条の事由にあたらない。

同第二点について。

刑の量定を非難する主張であつて刑訴四〇五条にあたらない。

弁護人山中唯二の上告趣意、弁護人清水正雄の上告趣意第一点の二、弁護人上田

誠吉の上告趣意第二点について。

所論は要するに原判決が本件違反貨物を被告人等の所有に属すると認定したこと

を非難し、その所有権乃至占有権を争うに帰し刑訴四〇五条に当らない。

弁護人上田誠吉の上告趣意第一点について。

所論は原審において主張判断を経ない事項であるから上告適法の理由とならない。

(のみならず所論告発書が本件記録に編綴されていないこと、これが領置調書もな

いことは所論のとおりである。しかし本件記録に徴すれば本件差戻前の第一審はそ

の公判廷で検察官の請求により右告発書の証拠調をなし、これをその判決において

証拠として挙示したため、その判決は「告発書を犯罪事実認定に供したのは証拠能

力なきものを証拠とした違法がある」として第一次控訴判決により破棄差戻された

事実が認められる。してみれば本件については適法な税関吏の告発が存したものと

解される)。

また記録を調べても本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

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よつて同四一四条三八六条一項三号一八一条により裁判官全員一致の意見で主文

のとおり決定する

昭和二九年六月二九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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