大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)4195 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人松岡良俊の上告趣意第一点について。

第一審判決摘示の事実並びに証拠によれば、本件詐欺の被害者は、宮崎県下にミ

シン機の月賦販売をしていた所論会社であると共に事実上ミシン機を保管管理して

いたAでもあるのであるから、いずれにしても被害者は具体的に判示されており、

論旨引用の当裁判所判例と相反する判断をしたものではないので、所論は理由がな

い。

同第二点について。

所論第一審判決第三の判文によれば、被告人は虚構の事実であるに拘らず「この

ように誓約証書を貰つて来たからミシンを渡して貰い度い」と申し向けてAを誤信

させユニバーサルミシン一級品三台を交付させて騙取したというのであるから、欺

罔とミシンの交付との因果関係は明白である。されば、論旨引用の名古屋高等裁判

所判例は本件と場合を異にして適切でなく、原判決は右判例と相反する判断をした

ところはない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年六月二八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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裁判官 垂 水 克 己

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