大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)4400 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人佐々木曼、同佐々木正泰の上告趣意は末尾添付別紙記載とおりである。

同趣意その一について

論旨は、原判決の違憲を主張するが所論のように本件で証拠とされて居る各関係

人の供述調書は強要による不利益な供述、任意性のない供述等で出来上つていると

いうことや、被告人に対し原審は証人尋問の機会を与えなかつたということ等は記

録上何れもこれを認めることができないから所論違憲論はその前提を欠くものであ

り採用できない。

なお所論刑訴三〇一条違反の主張は単なる法令違反の主張に過ぎないもので刑訴

四〇五条適法の上告理由に当らない。(なお、この点については昭和二五年(あ)

第一五二六号同二七年二月一二日当小法廷判決参照)。

同趣意その二について

論旨は、原判決の憲法三六条違反を主張するけれども、その実質は量刑不当の主

張に帰するから採用できない(昭和二二年(れ)第三二三号同二三年六月三〇日、

当裁判所大法廷判決、集二巻七号七七七頁参照)。

なお記録を調べても本件につき刑訴四一一条を適用すべきものと認められない。

よつて刑訴四〇八条により全裁判官一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年三月一五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

- 1 -

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!