大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)4829 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人十川寛之助の上告趣意第一点について。

所論は単なる訴訟法違反の主張であつて上告適法の理由とならない。(なお、差

戻後の原審が新たに控訴審としての審理を開始するにあたり、弁護人から改めて控

訴趣意書を提出する機会を与えられたい旨公判廷で申出でたが裁判長の容れるとこ

ろとならなかつた旨主張するけれども、右弁護人からの申出も裁判長の不認容措置

も記録上認められず、裁判長の右処分に対する異議申立のあつた形跡もないのであ

るから新たに控訴趣意書を提出する機会を与えられなかつたことについては異存な

く審判を受けたものと認める外ない。所論訴訟手続違背の主張はその前提を欠く。)

同第二点、同弁護人の追加上告趣意第三点について。

所論判例違反の主張は如何なる判例に違反するかを具体的に示さないから上告

適法の理由とならない。(なお原判決において、所論A外四名に対する物価統制令

違反被疑事件記録が公務所である神戸検察庁の保管に属し云々と判示したことは所

論の通りであるが、これは原判文中その直ぐ前の箇所で「神戸地方検察庁所属の検

事木村喬行が同庁検事として現に捜査中に係るA外四名に対する物価統制令違反の

刑事記録一冊で右検察庁に保管せられていた」云々の文言その他判文の全趣旨に照

らせば、右神戸検察庁とあるは神戸地方検察庁の誤記であること明白である。又、

第一審判決の摘示は右記録が刑法二五八条に該当する文書であることの摘示として

何等欠くるところはないから、原判決がこの点において何等欠くるところはないと

した原審の判断は相当である)。

また記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきのとは認められない。

よつて同法四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文の

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とおり決定する。

昭和三〇年一〇月一八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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