大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)503 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人鶴和夫の上告趣意は、判例違反をいう点もあるが挙示の判例は本件に適切

でなく、結局事実誤認、これを前提とする法令違反、審理不尽、量刑不当の主張に

帰し、上告適法の理由にならない。

弁護人藤田馨の上告趣意は違憲をいうが、裁判所は被告人の申請した証人をすべ

て喚問しなければならないものではなく、このことは憲法三七条二項に反しないこ

と当裁判所の判例であるし(昭和二二年(れ)八八号同年六月二三日大法廷判決等)、

殊に控訴審における事実の取調の要否は特段の場合を除いて全くその裁量であるか

ら訴訟法の違反もない。また控訴審においては証拠調の請求についての決定は公判

調書の記載要件ではなく(刑訴規則四四条は第一審における公判調書の規定である。)、

この記載がないからといつて直ちに証拠決定がなかつたということはできない。そ

の他公平な裁判所の裁判でないとの主張についても当裁判所の判例(昭和二二年(

れ)一七一〇号同二三年五月五日大法廷判決等)に徴して理由がないところである。

所論はすべて理由がないし、また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものと

は認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二九年一一月九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 本 村 善 太 郎

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