最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)5199 決定
主 文
本件上告を棄却する。
当審における訴訟費用は被告人の負担とする。
理 由
被告人の上告趣意は、事実誤認、訴訟法違反の主張に過ぎず、弁護人河鰭義三郎
の上告趣意は、量刑不当の主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また
記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官小林俊三の少数意
見を除く全員一致の意見で主文のとおり決定する。
裁判官小林俊三の意見は次のとおりである。
第二審で第一審判決の執行猶予を実刑に改める場合には、事実の取調少くとも被
告人の意見弁解を聴くことを要し、単にいわゆる書面審理だけで破棄自判すること
は許されないと解するを相当とする。その意見の詳細は、昭和二七年(あ)第五九
七号同二九年六月八日第三小法廷判決集八巻六号八二一頁、昭和二六年(あ)第一
六八八号同三〇年六月二二日大法廷判決に述べたとおりである。
昭和三〇年一〇月一八日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 小 林 俊 三
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 本 村 善 太 郎
裁判官 垂 水 克 己
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