大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)5253 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人の上告趣意第一点について。

論旨は、原審において被告人がした証人申請を却下したのは憲法三七条二項の違

反であると主張するけれども、原審公判調書を調べてみると、被告人から証人申請

をしたということもそれが却下されたということも記載されていないのであるから、

論旨はその前提を欠き採用することができない。その余の違憲論は控訴趣意として

主張されず、従つて原審の判断を経ていない事項の主張であるから適法な上告理由

とならない。

同第二点について。

論旨は、単なる法令違反、事実誤認又は量刑不当の主張に帰し、いずれも上告理

由にあたらない。

弁護人猪股正哉の上告趣意について。

論旨第一点は、原判決に憲法三八条三項に対する違反があると主張するけれども、

第一審判決は、所論のように、判示第三の実事を被告人の自白のみで認定したので

はなく、他に幾多の証拠を補強証拠として挙示しているのであるから、論旨はその

前提を欠き採用することができない。その余の論旨は、単なる法令違反及び量刑不

当の主張であつて、適法な上告理由とならない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二九年四月一三日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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