大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(オ)406 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人吉田政之助の上告理由第一点について。

原審がその挙示の証拠によつて判示の事実を認定したことについては、所論のよ

うに実験法則もしくは条理に背く違法はない。論旨は結局証拠の取捨判断又は事実

の認定を非難するに帰し、採用することができない。

同第二点について。

原審は証拠に基き適法に認定した事実、即ち確たる証拠なく、漠然たる記憶だけ

に基いて軽々しく被上告人を真犯人と断定し、捜査当局に対し犯人たるに間違いな

しと申告げた事実によつて上告人に過失ありと判断したものであり、その判断には

所論の如き違法はない。

同第三点について。

(1)原判決は所論摘示の事実の時の前後によりそれぞれ因果関係の存在するこ

とを判示したものであつて、検事に対する申述が新聞記事の原因であると判示して

いるのでないことおのずから明らかであるから、論旨前半の主張は理由がない。

(2)上告人の申告と被上告人の勾留及び新聞紙掲載との間に、所論のような他

人の各行為が介入したとしても、因果関係の成立が妨げられるものと解すべきでな

く、両者の間に相当因果関係ありとした原判決の判示は正当であつて論旨は理由が

ない。

よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致で、主文のとおり

判決する。

最高裁判所第三小法廷

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裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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