最高裁判所第三小法廷 昭和28(オ)65 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告指定代理人Dの上告理由第一点について。
論旨は本件に行政事件訴訟特例法一一条を適用して被上告人の請求を棄却すべき
であると主張する。しかし、原判決は、買収令書に買収区域が特定されていないと
いう理由によつて、本件買収を違法としたのである。自作農創設特別措置法一五条、
一二条に従えば、土地の所有権移転の効果は、買収令書の交付によつて生ずる。し
かるに本件のように区域の特定されていない買収令書の交付によつては、如何なる
区域について所有権の移転が生ずるのか不明であるから、仮りに所論のように特例
法一一条を適用して請求を棄却しても、その結果所有権移転の区域はやはり不明で
ある。このような結果は容認できないから、特例法一一条を適用すべしとの主張は
採用できない。その余の論旨は「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に
関する法律」(昭和廿五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当
せず、又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められ
ない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致で、主文のとお
り判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
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裁判官 本 村 善 太 郎
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