大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(オ)671 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人野村文吉の上告理由について。

家屋の可分なかぎりその一部について明渡を命ずることの違法でないことは、当

裁判所の判例とするところである(昭和二三年(オ)第一〇五号同二四年八月二日

第三小法廷判決、集三巻九号二九一頁参照)。されば原審において被上告人は、ま

ず本件家屋全部の明渡を求め、予備的請求として階下全部の明渡を求めたことは所

論のとおりであるが、家屋全部の明渡を求める趣旨は、特段の意思表示のない限り、

当然二階全部の明渡を求める趣旨を含むものと解するを相当とし、かつ原審は、証

拠調を行つた上被上告代理人の弁論の全趣旨より、被上告人の本訴請求は、階上の

明渡と共用部分の使用を求める限度で正当として認容するをもつて足り、この判断

は被上告人の意思に反するものでないと判示しているのであるから、原判決に所論

のような理由不備の違法を認めることはできない。

上告代理人のその他の論旨並びに上告人本人の理由書二通に記載する論旨は、い

ずれも「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」(昭和二五

年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法にいわゆる

「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 小 林 俊 三

裁判官 島 保

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裁判官 河 村 又 介

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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