大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(あ)2658 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人徳江治之助の上告趣意は末尾添付別紙記載のとおりである。

同趣意第一点について、

所論は単なる法令違反の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同第二点について、

所論は「原判決中の家長が家族の選挙権に及ぼす力についての判示」を捉えて違

憲を論ずるのであるが、原判決の措辞は妥当を欠く嫌いはあるけれども原判決はい

わゆる家長がその家族の選挙権の行使を左右できるとか、法の下に平等でないとか

を認めた趣旨でなく、第一審判決判示の投票並に投票取纒選挙運動の報酬の趣旨と

は被告人の投票取纏選挙運動の報酬の外、被告人自身の投票の報酬をも含んでいる

ことは明らかであると判示すると共に第一審判決挙示の証拠が信用できないことは

ないとの趣旨を判示したのに過ぎないのであるから、所論違憲論は前提を欠き採用

の限りでない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二九年一二月二四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 本 村 善 太 郎

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