大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(あ)3014 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人の上告趣意について。

論旨は、第一審において被告人の請求した証人尋問を制限したことは憲法の精神

に違反するものであると主張するが、この点に関して違憲も違法もないとした原判

決の正当なことは当裁判所の判例に徴して明らかである。 (昭和二四年(れ)一

八七三号同二五年三月一五日大法廷判決参照)。

論旨は、また検察庁において自白を強要されたと主張するけれども、そのような

事実は記録上これを認めることができないのみならず、被告人は検察官の取調に対

して自白をしていない。その他にも論旨中には憲法の精神に違反するという語があ

るが、憲法の如何なる条項に違反するかを具体的に示さず、その実質は結局事実誤

認、訴訟法違反の主張に帰するから、刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。

なお記録を調べてみても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二九年一二月二一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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