大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(あ)3457 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人黒木喬の上告趣意第一点について。

所論は違憲をいうも、その前提たる事実については、控訴趣意において主張され

ず従つて原判決の判断を経ていないのであるから上告の適法な理由とならない。

同第二点について。

所論は違憲をいうも、その実質は事実審が適法にした証拠の取捨判断を非難する

に過ぎないのであつて適法な上告理由とならない。なお、憲法三七条の公平な裁判

所の裁判とは「組織または構成において不公平や偏頗のおそれのない裁判所の裁判」

をいうものであることは、当裁判所大法廷判決の示したとおりである(昭和二二年

(れ)四八号同二三年五月二六日大法廷判決参照)。

同第三点について。

所論は、単なる法令違反又は事実誤認の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由

に当らない。なお、控訴趣意書を援用するだけでは、適法な上告理由とならない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年五月三一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 本 村 善 太 郎

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