大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(あ)779 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人本人の上告趣意は量刑不当の主張に帰し刑訴四〇五条の上告理由にあたら

ない。

弁護人尾沢俊蔵の上告趣意は、違憲を主張するけれども、憲法三六条にいわゆる

残虐な刑罰とは不必要な精神的肉体的苦痛を内容とする人道上残酷と認められる刑

罰を指称すること、しばしば当裁判所の判例として示されたところである。してみ

れば原判決が未決勾留を本刑に算入することが所論のように少なかつたとしても、

これを以て残虐な刑罰と言い得ないことおのずから明らかである(昭和二四年(れ)

一二三〇号同二六年二月二七日第三小法廷判決参照)。のみならず論旨は「本刑十

月に対する不当拘禁五十日という比率が余りに権衡を失する」と主張するけれども、

本件未決勾留日数は、第一審で三三日、第二審で四四日であり、その中第一審で二

〇日、第二審で三〇日が本刑に通算されているから、残余の未決勾留日数は二七日

に過ぎない。論旨はすべて理由がない。

よつて同四〇八条、一八一条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二九年八月二四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 本 村 善 太 郎

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