大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(オ)841 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人定塚道雄、同定塚脩、同永宗明の各上告理由は末尾添附別紙記載のと

おりである。

定塚道雄、定塚脩代理人の上告理由第一、二点及び永宗明代理人の上告理由につ

いて。

論旨は原審に審理不尽、理由不備乃至理由齟齬の違法が存する、と主張するけれ

ども、所論の点に関する原判決挙示の証拠を綜合するときは、原審認定どおり「上

告人が兄Dと共に、被上告人所有の花莚一〇二梱(六四八〇畳)を一畳につきそれ

ぞれ二七〇円、二二〇円の指示価格以上に販売すべく、之を販売し得た場合は右指

示価格に相当する金員を両名連帯して被上告人に送付すベきこと等を被上告人に約

したこと、右六四八〇畳の花莚のうち上告人等が処分したと認められる一二七六畳

分(一畳二七〇円の割合のもの一〇二二畳、同二二〇円の割合のもの二五四畳)の

指示価格に相当する金三三一八二〇円のうち上告人等の売捌用運賃等として被上告

人の認める金一〇〇〇〇円を控除した残金三二一八二〇円を被上告人に未だ送付し

て居ないこと」等を認定し得るのであり、原審の認定亦右趣意にほかならないと認

め得られるから、原審に所論違法ありと為し得ない。

定塚道雄、定塚脩代理人の上告理由第四点について。

論旨は結局原審に寄託等に関する実体法の解釈適用を誤つた違法が存する、と主

張するに帰するけれども、原審認定にかかる事実関係の下においては、原審が被上

告人所有の花莚六四八〇畳につき被上告人及び上告人兄弟間に右販売の代理の委託

契約が成立し、その委任と代理権の授与が為されて上告人等がこれに基き右花莚の

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一部を処分したものであり、上告人に、右契約に基いて前記金員債務履行の責あり

と判断したことの相当であることを肯認し得られるのであつて、所論の如き違法は

認められない。

その余の論旨はすべて「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する

法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、

又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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