最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)1157 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人福井盛太、同横田武、同飯塚信夫の上告趣意第一点について。
論旨は、食糧管理法が消費者の米穀類の買い受け行為を黙過して処罰の対象
から除外しながら、生産者なり販売者なりを処罰することは、憲法一四条に違反す
るものであり、弁護人は、かかる趣旨を原審で主張したにかかわらず、原判決がそ
の判断を遺脱し同法を適用すべきものとしたことは、違憲であるというに帰する。
しかし本件は、被告人がいずれも農業者からその生産した粳玄米を四回にわたつて
買い受けた事案である(米穀輸送の点は論旨に関係がないから論外とする)。そし
て食糧管理法施行令六条は、政府以外の者は所定の除外事由がある場合のほか、何
人も米穀の生産者からその生産した米穀を買い受けてはならない旨規定しているの
であつて、買い受ける者が消費者であるか、その他の者であるかによつてなんら差
別せず、何人でも右規定に違反すれば食糧管理法九条一項三一条によつて処罰され
るのである。されば、消費者とその他の者との処遇につき不平等であるとの所論は、
本件には全く当らず、所論は第一審判決の認定した事実と関係のない事実関係を前
提とする違憲の主張であるから採用できない。それゆえ、本件につき食糧管理法を
違憲でないとした原審の判断は、結局において正当であるから、論旨は理由がない。
同第二点について。
所論は、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
昭和三二年四月三〇日
最高裁判所第三小法廷
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裁判長裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
裁判官 垂 水 克 己
裁判官 高 橋 潔
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