大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)1576 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人の上告趣意について。

しかし、被告人が仮に所論の如く最低限度の生活すら営み得ないために本件犯罪

を犯すに至つたとしても、其の行為が憲法二五条一項によつて正当化され、或は実

刑を免れ得るものではないこと、当裁判所の判例とするところである(昭和二三年

(れ)第二〇五号、同年九月二九日大法廷判決参照)。従つて、被告人の所為が違

法性を欠くものであるとの所論は採用できない。その余の主張は単なる量刑不当の

主張であつて、刑訴四〇五条の適法な上告理由に当らない。また記録を調べても同

四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年九月二〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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