大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)331 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人公文貞行の上告趣意は、第一審罰金五万円の判決に対し原審が慎重に事実

審理をしないで被告人に対し懲役六月但し三年間執行猶予及び罰金五万円の判決を

言い渡したのは違法であるという、単なる法令違反及び量刑不当の主張であつて、

刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべき

ものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により、裁判官小林俊三の後記少数意見あ

るほか裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

裁判官小林俊三の少数意見は次のとおりである。

本件は、原判決を破棄し原審に差し戻すべきものと考える。原審は、第一審の罰

金五万円の刑を破棄自判によつて懲役六月(但し三年間執行猶予)及び罰金五万円

の刑を言い渡したのであるが、その手続はなんら事実の取調を行わず単にいわゆる

書面審理のみによつてしたのである。このような手続は、刑訴法上許されないもの

と信ずるので多数意見の結論に賛成できない。その理由は、昭和三〇年(あ)第一

九八四号同三二年二月一五日大法廷決定に掲げた私の意見を引用する。

昭和三二年三月五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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