大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)3599 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人長崎祐三の上告趣意について。

所論は原審において主張判断を経ていない単なる法令違反を主張するものであつ

て刑訴四〇五条の上告理由に当らない。〔第一審判決は判示第一において被告人は

判示Aが被告人の所得に帰せしめる趣旨を含めて判示現金合計四万五千円を供与す

ることの情を知りながら被告人はこれが供与を受けた事実を認定した趣旨であるこ

とは判文上窺うに難からずなお挙示の証拠によつてもこれを理解することができる。

次に、刑法五四条にいわゆる犯罪の手段とは或犯罪の性質上其手段として普通に用

いられる行為をいい、又犯罪の結果とは或犯罪より生ずる当然の結果を指すと解す

べきであること当裁判所の判例とするところである(昭和二四年(れ)第九三三号

同年七月一二日第三小法廷判決、集三巻八号一二三七頁参照)。第一審判決判示第

一の被告人の受供与の所為と判示第二及び第三の供与の所為とは現実にはたまたま

手段結果の関係にあつたということができても、一般的に、公職選挙法二二一条一

項四号の受供与の所為と同条同項一号の供与の所為とは性質上普通に手段結果の関

係に立つものとはいい難いから、右判示第一の所為と第二、第三の所為とは刑法五

四条一項後段により一罪となり得るものではない。所論は採用できない。〕

その他記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三一年九月二五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

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裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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