大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)3706 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人安藤真一の上告趣意第一点は、原審の証拠の取捨判断を非難しひいて事実

誤認を主張するものであり、同第二点は、違憲をいうけれども、所論の点について

は原審において主張、判断を経ていないのみならず、所論共犯Aに対する第一回公

判期日前の証人尋問調書は、本件第一審裁判所の裁判官が刑訴二二七条の規定によ

る検察官の請求に基き自ら証人尋問をなした上作成されたものであること所論のと

おりであるところ、同条による証人尋問をした裁判官は当該被告事件の審判から除

斥されるものではないことは当裁判所の判例(昭和二九年(あ)第一三九六号、同

三〇年三月二五日第二小法廷判決、集九巻三号五一九頁参照)とするところであり、

又右証人尋問により右裁判官が被告人に対する公判審理の開始前に被告事件の内容

に関し予め知識を有していたからといつて、所論の如く予断に基いて不公平な裁判

をなしたものと速断することはできない。従つて所論違憲の主張はその前提を欠く

ものであつて、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても

同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三三年六月三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

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