大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)430 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人鍛治利一、同富田貞男の上告趣旨第一点について。

銃砲刀剣類等所持取締令が憲法に違反しないことは当裁判所大法廷判例の趣旨と

するところであり(昭和二二年(れ)二七九号、同二三年六月二三日大法廷判決、

集二巻七号七二二頁)、また昭和二〇年勅令五四二号が講和条約の発効によつて直

ちに無効となるものでないことも当裁判所大法廷の判例とするところである(昭和

二四年(れ)六八五号、同二八年四月八日大法廷判決、集七巻四号七七五頁、同二

七年(あ)二八六八号、同二八年七月二二日大法廷判決、集七巻七号一五六二頁)。

従つて、右銃砲刀剣類等所持取締令に平和条約の最初の効力発生の日以後も法律と

しての効力を持たせた昭和二七年法律一三号は有効であり、右取締令の違反を処罰

した原判決には何等の違法がない。論旨は違憲をいうが、当裁判所の判例に反する

独自の見解に基ずく主張であつて理由がない。(同趣旨、昭和二八年(あ)二八七

八号、同年一一月一三日第二小法廷判決、集七巻一一号二一二四頁)

同第二点について。

論旨は違憲を云為するがその実は訴訟法違反の主張並びに原審の専権に属する証

拠の取捨判断の非難に帰し、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。なお、裁判所が

被告人又は弁護人から申請のあつた証人の一部について申請を却下したからといつ

て、憲法三七条二項に違反するものでないことは当裁判所大法廷の判例の趣旨とす

るところである。(昭和二三年(れ)二三〇号、同年七月二九日大法廷判決、集二

巻九号一〇四五頁)

同第三点について。

論旨は訴訟法違反の主張で刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(なお、原判決

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には所論のような採証法則違反もしくは審理不尽の違法はない)また記録を調べて

も刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三二年六月四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 高 橋 潔

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

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