大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(オ)101 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人築平二の上告理由について

論旨は、理由第一点乃至第九点に亘り縷々陳述するが、結局、上告人の考案は特

許法にいう新規な発明であり、原判決は大審院判例を無視した違法あり法令違反も

あるというに帰着する。しかし原判決によれば引用例の方式の完成した一箇の測深

機として具体化する場合には設計の当然の結果として本件発明の方式と同一構成の

ものとなるべきもので、上告人の発明には格別の新規性があるものとすることがで

きないというのであり、そして原判決の説明によればこの判断は相当であると思わ

れるから論旨は理由がない。

なお論旨は大審院の判例を援用し、原審が上告人の本件発明が著大な工業的効果

を挙げ得るかどうかを審理していないのは違法であると主張するのであるが、前段

説明のとおり、上告人の本件説明は引用例の方式の完成した一箇の測深機として具

体化する場合には、設計の当然の結果として上告人発明の方式と同一構成のものと

なると認められるのであつて、かかる場合には、著大な効果を挙げることができる

かどうかを審理すべき限りではない。論旨はまた、原審が上告人の鑑定申請の採否

を決しないまま弁論を終結し判決を言い渡したのは違法であると主張するのである

が、他の証拠によつて前述のような認定ができる以上上告人申請の鑑定は必要でな

く、かつ、記録に徴するに、原審が弁論を終結するに際し、上告人は何等異議を述

べていないのであるから、右申請を拠棄したものと認めるのが相当である。原判決

に違法の点はない。

以上説明のとおり論旨はすべて理由がないから本件上告はこれを棄却することと

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し、民訴西〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致で主文のとおり判決す

る。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

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