大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(オ)172 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人長尾潤の上告理由(第一点ないし第三点)について。

一、 所論中には、原審の事実認定を争う部分があるけれども、原審の挙示した

証拠によれば、原審の認定は首肯できるから、右認定に反する論旨は適法の上告理

由とならない。

二、 而して原審認定の事実によれば、本件婚姻は完全に破綻状態にあり、かつ、

その破綻の主たる原因は、なんら被上告人の非行によるものでないことが明白であ

つて、たとえ被上告人の側に多少の落ち度があつたことを免れないにしても、未だ

本件被上告人の態度をもつて、被上告人の側における離婚請求権の発生を妨げる程

度の不信、不貞行為があつたものと認めることはできない。結局、原審認定の一切

の事実関係を綜合すれば、本件は、民法七七〇条一項五号の「婚姻を継続し難い重

大な事由があるとき」に該当するものと解するのが相当である。論旨引用の判例は

本件と事実関係を異にし本件に適切でなく、所論は採用し難い。

よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとお

り判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

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