大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(オ)904 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人中村清市の上告理由第一点および第三点について。

(一) 原審が、本件土地の昭和二四年六、七月の更地としての時価は坪当り金

二、〇〇〇円計金四八万円位であつたが、同土地の内九五坪は被上告人において借

地権附のまま取得した結果となり、かかる借地権附の本件土地の価格は金三九万二、

六四〇円であると認定していることは所論のとおりである。

(二) 所論は、当時、右土地には借地権が存しなかつたから、これを借地附の

ものとして評価した原判決は不当だと主張するのであるが、たとえ所論の如く、当

時右土地に借地権が存せず、右土地の価格が、所論の如く四八万五、六四〇円であ

つたとしても、原審の認定した本件代物弁済の予約締結の経緯と対照すれば、本件

契約は、未だ公序良俗に反するものとは認め難い。

(三) されば、原審が、本件土地の内九五坪に借地権が存したと認定したこと

に違法があるにしても、右違法は原判決の主文に影響のないことが明らかであるか

ら、結局、所論は採用し難い。

同第二点について。

被上告人が、たとえ所論の如く、一五万円の債務の代物弁済として、四八万余円

の価格を有する本件土地を取得したとしても、原審認定の一切の事実関係を綜合す

れば、未だ、被上告人は、訴外Dの窮迫ないし法律的素養の不足に乗じたものとは

到底認められない。その他原審認定の事実関係の下においては、本件契約が公序良

俗に反する暴利行為とは認め難く、所論は独自の見解で採ることを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

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おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 高 橋 潔

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