大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(あ)2567 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人東海林民蔵の上告趣意第一点について。

裁判所は健全な合理性に反しない限り、自由裁量の範囲で適当に証人申請の取捨

選択をすることができるものであつて、憲法三七条二項が裁判所は被告人側の申請

にかかる証人のすべてを取り調べる義務を有するという意味でないことは、すでに

当裁判所の判例としているところである。(昭和二三年(れ)八八号同年六月二三

日大法廷判決、集二巻七号七三四頁)、この判例の趣旨に照らしてみれば、原審が、

被告人の情状に関する唯一人の証人Aの尋問申請を必要がないと認めて却下したか

らといつて、これを目して右憲法の条項の趣旨に反するとはいえないこと明らかで

ある。論旨は理由がない。同第二点は、量刑不当の主張を出でないものであつて、

刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。また記録を調べても同四一一条を適用すべ

きものとは認められない。よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文の

とおり判決する。

昭和三一年一二月一八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 巳

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