大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(あ)2627 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人らの負担とする。

理 由

弁護人五十嵐芳男の上告趣意は違憲をいうけれども、原判決認定にかかる被告人

Aおよび同Bの覚せい剤譲り渡しまたは所持はすべて昭和二九年六月一二日法律一

七七号の施行後の事実であるから、原判決がこれに同法律による政正後の覚せい剤

取締法の該当法条を適用したのは正当であり、被告人Cの原判示覚せい剤譲り受け

の所為については、それぞれ行為時法に従つて法律上の処遇を判断すべきものでは

あるが、かかる解釈に基き擬律をすると、同被告人の右昭和二九年法律第一七七号

の施行前の覚せい剤各譲り受けと同法施行後の常習および営利の覚せい剤譲り受け

とは併合罪として重い後者の刑に併合加重をしなければならないことになつて、被

告人にとつては却つて不利益に帰するから(昭和二九年(あ)第一四〇〇号、同三

一年一二月二六日大法廷判決、集一〇巻一二号一七四六頁参照)、所論違法の主張

は上告適法の理由とならない。論旨はいずれも採用できない。また記録を調べても

刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和三四年一二月二二日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 高 橋 潔

裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

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