大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(れ)12 判決

主 文

原判決中被告人に関する部分を破棄する。

住居侵入暴力行為等処罰ニ関スル法律違反の各事実について被告人を免

訴する。

恐喝教唆の事実に関しては事件を東京高等裁判所に差戻す。

理 由

被告人本人及び弁護人鹿島恒雄の各上告趣意は末尾添付の別紙書面記載のとおり

である。

職権をもつて調査するに、本件第二審判決謄本、東京高等検察庁検事池田貞二の

上訴申立があつたことの証明書及び東京高等裁判所事務局長Aの刑事上告事件の公

訴時効の中断についてと題する回答書に徴すれば、本件公訴事実中原判決において

認定した判示第四の被告人に関する住居侵入、暴力行為等処罰ニ関スル法律違反の

各事実については原判決宣告後、本件を当裁判所において受理した昭和三一年六月

二七日までにいずれも既に三年以上を経過しその間公訴時効中断の措置が執られた

ことのないことが明らかであるから、右各罪に対する公訴の時効は既に完成したも

のというべきである。よつて右各罪については共に被告人に対し免訴の言渡をなす

べきものである。また原判示第一の恐喝教唆の事実に関しては未だその公訴時効完

成に至らないが、第一審及び原審の公判調書その他一切の訴訟記録が紛失している

本件においては、原審において旧刑訴四一〇条一号乃至一八号及び同二〇号二一号

等の事由があつたかどうかについて、これを証明するの方法がないのみならず、原

審の訴訟手続が適法になされたことを確証するに足る証拠もない。かゝる場合、事

件を原審に差戻すべきものであること、当裁判所の判例とするところである(判例

集一〇巻一号八二頁参照)。

よつて上告理由の当否について判断するまでもなく、原判決中被告人に関する部

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分はこれを破棄すべきものとし、刑訴施行法二条、旧刑訴四五五条、三六三条四号、

四四八条ノ二に従い主文のとおり判決する。

検察官 斎藤三郎関与

昭和三二年九月一七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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