大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)110 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由第一点について。

原審は、上告人が成立を認めた甲第一号証の記載及びD証人の証言を綜合した上

で、上告人が、昭和二七年六月二二日、その時まで未払だつた元来の消費貸借の元

金三口合計五六、〇〇〇円と謝礼金四、〇〇〇円と、数個の債務を一口にまとめて

合計金六〇、〇〇〇円の消費貸借とした(「更改」という表現は用いられていない

が、実際はそう見るべきである。)という請求原因事実をそのとおり認定している

ものであつて、更改前の元来の消費貸借契約に基く請求として判断しているわけで

はないから、論旨は訴旨を誤解して的なき矢を放つているに過ぎず、採用に値しな

い。

同第二点について。

しかし記録(九四丁)に「甲第一号証の成立を認める」旨の記載があるから、論

旨は採用できない。

同第三点について。

論旨は証拠の採否、事実の認定を非難するに過ぎないから採用できない。

同第四点について。

論旨は単に、原審における期日の延期申請についての訴訟指揮に対し不満を述べ

るに過ぎず、原審に判決に影響を及ぼす手続違背があるとは到底言えないから採用

できない。

同第五点について。

論旨が当事者間の元来の消費貸借契約について立論しているのが訴旨の誤解に基

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くことは前記のとおりである。勿論昭和二七年六月二二日まで元金未払の計算にな

つたのはその時までの入金(論旨第一点記載のとおり入金したとして)がすべて利

息として収受されたからであるが、これは本件請求原因に対しては問題になる余地

がない。旧利息制限法との関係では、更改による元金六〇、〇〇〇円の支払につき

遅延損害金として日歩二〇銭の約定をしているのが、同法五条による減額の対象と

せらるべきか否かが問題となり得るが、この程度では消極に解すべきであるから、

原審が右の損害金請求を認容したのは相当である。論旨は理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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