大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)190 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人松尾菊太郎、同江見盛秀の上告理由第一点について。

原判決が引用する第一審判決の説示は、訴外Dと被上告人との間に直接本件売買

が成立した旨を判示するものと認められる。そうだとすれば、所論は右売買成立の

経過に関する第一審判示の違法を主張するに帰するから採用できない。

また所論Eが本件売買に関連して暴利を得たからといつて、これがため直ちに原

告とDとの間の前記売買の効力に影響を及ぼすべきではないから、この点に関する

所論も理由なく、その他の所論は証拠の採否事実の認定を非難するに帰するから採

用に値しない。

同第二点乃至第四点について。

所論は、原判示と反対の見解を前提として原判決の違法を主張するものである。

原判示は相当と思われるから所論は理由がない。

同第五点について。

被上告人が上告人の本件土地に対する賃借権の存在を知つて本件土地を買受けた

場合においても、右賃借権につき対抗要件を欠く場合において、新所有者として右

土地の明渡を求めることは権利の濫用とはいえないとする原判示は相当である。被

上告人の明渡請求を権利濫用とする所論はすべて理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致で、主文のとお

り判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

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裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

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