大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)199 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由第一点(一)について。

原審は、Dが、上告人を後任住職としてE寺派本山へ登録しておくことを約束し

たが、原判示のような事情により、その登録申請書を提出するに至らなかつた事実

を認定しているのである。そして、原審が「登録前……」「その登録に先だつて…

…」と判示したのは、「現実に右登録が完了する前」という趣旨であつて、右判示

に違法は認められない。所論は、原判文を正解しないで原判決を攻撃するもので採

用できない。

同第一点(二)、(四)、(五)および第二点(四)について。

所論は、結局、原審の採量に属する証拠申出の採否、または原審が適法になした

証拠の取捨判断、事実の認定を争い、かつそれを前提として原判決を攻撃するもの

で、採用できない。

同第二点(一)について。

所論Dの陳述は、本人尋問の際における供述であつて、訴訟法上の自白でないか

ら、所論は、前提を欠き採ることを得ない。

同第一点(三)および第二点(二)(三)について。

原審認定の事実関係の下においては、Dと上告人とは、もはや所論の如き師弟関

係を継続することが不可能な状態にあることは明白である。そして、原審認定の事

実関係の下においては、たとえ所論地代金請求及びかやの売却について、上告人の

態度に不当はなかつたにしても、右師弟関係は、Dのなした解消の通告により終了

に帰したものというべきであり、結局、所論は採用に由なきものである。

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同第三点について。

所論は違憲をいうが、結局、その実質は単に民法等の法令の解釈適用を争うか、

または原審の認定判示に即しない事実を前提とするもので、適法な違憲の主張に当

らない。そして原判決には、民法一条その他所論の如き法令に違背するかどは認め

られない。それ故、所論は採ることを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

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