大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)294 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人白石基の上告理由及び上告代理人宇野長之の上告理由は、後記のとお

りである。

上告代理人白石基の上告理由第一点について。

原判決の確定した事実によれば、訴外Dは、訴外E、同Fの本件立木に対する各

共有持分権を信託的に譲受けたが、信託の趣旨に反し右各共有持分権を被上告人に

売渡したというのである。そうならば、特段の事情のない本件では、右各共有持分

権は右売渡により被上告人に移転したものと解すべきである。

それ故、原判決が、その後前記売渡処分につきE、F両名の承認があつたことを

認定し、右承認により前記売渡当時にさかのぼつて前記各持分権移転の効果を生ず

るに至つた旨判示しているのは、無用の判断であつて、仮に承認の点につき所論の

違法があつたとしても原判決主文に何等の影響はないから論旨はとり得ない。

同第二点について。

所論は、原審が適法にした事実認定を争うに帰するものであつて、これまたとり

得ない。(論旨引用の原判示中「D及び被控訴人より右持分を買戻し」とあるのは、

「売渡人たるDに交渉の責任を持たせて被控訴人から右持分を買戻し」の趣旨であ

ることはその挙示する証拠と対照して了解できる。)

上告代理人宇野長之の上告理由について。

所論は、原判決の違法、違憲をいうが、具体的な主張を欠き、上告適法の理由と

いうことはできない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

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おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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