大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)455 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由(一)について。

所論は原判決の事実認定は甲一号証(約束手形)記載の文言とくいちがう違法が

あるというが、原判決は同号証とその他の挙示の諸証拠及び弁論の全趣旨により、

上告人(控訴人)が被上告会社(被控訴会社)との間に判示のとおりD又はA名義

の下に証券の委託売買取引をなして生じた取引尻負債を支払うため右A名義で判示

約束手形を振出した事実を確定したものであること判文上明白であり、挙示の証拠

によつて右事実を確定しても何ら証拠理由のくいちがいがあるとはいえない。そし

て右事実によれば、上告人は被上告人との間の取引上慣用する右称呼をもつて右手

形を振出したものにほかならないから、この場合右称呼と同一氏名を持つ他人が実

在すると否とに拘わらず上告人は署名したる手形の振出人としての債務を負担すべ

きものであるといわなければならない。原判示は相当であつて論旨は理由がない。

同(二)について。

所論は原審の証拠の取捨、事実認定の非難をいでず、上告適法の理由とならない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 石 坂 修 一

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