大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)60 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人藤居謙三の上告理由について。

所論一は、原判決は、上告人の管轄違の抗弁に対し理由を示さない違法があると

主張する。しかし民訴法は、控訴審においては当事者は第一審裁判所が管轄権を有

しないことを主張することはできないと規定するところ(第三八一条)、記録によ

れば、上告人は原審において「移送の申立はしない」と陳述しており、この陳述は

管轄違の抗弁もこれを主張しないという趣旨を含むものと解すべきであるから、論

旨は採用のかぎりでない。

所論二は、管轄違の抗弁につき、仮りに原判決を引用したものとするも、第一審

判決が民法四八四条によつて判断したのは誤りであつて、商法五一六条によるべき

ものであると主張する。しかし商法五一六条を適用してもその結果に変りはないか

ら、所論は採用できない。

所論三は、原判決には理由そごの違法があると主張する。その前提とする主張が、

連帯保証契約はいまだに成立しないという趣旨ならば、事実認定を非難するにすぎ

ない。また同時履行の抗弁を主張するものとすれば、かかる抗弁は原審において主

張がなかつたところであり、かかる抗弁は、上告人が印鑑証明書の交付をして後は

じめて主張しうることであるから、いずれにしても所論は採用のかぎりでない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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