大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)719 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人秋田経蔵の上告理由について。

所論は、上告人主張の事情変更による本件土地売買契約解除の効力を否定した原

判示を違法というにある。いわゆる事情の変更により契約当事者に契約解除権を認

めるがためには、事情の変更が信義衡平上当事者を該契約によつて拘束することが

著しく不当と認められる場合であることを要する(昭和二七年(オ)第五七一号、

同二九年二月一二日第二小法廷判決、民集八、四四八頁)ものと解すべきであり、

このことは右売買契約につき解約手附の授受があると否とを問わないものと解すべ

きであつて、これと異る論旨は独自の見解というべく採用できない。

(なお原審認定の事実関係の下において、事情変更による解除権の成立を否定し

た原判示の正当なことはきわめて明らかである)。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 小 林 俊 三

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!