大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)918 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人八島喜久夫の上告理由について。

原審認定の事実によると、本件大豆原油の売買に基く引渡債権は、これをいわゆ

る種類債権と解すべきである。たゞ、売買の目的物が訴外D食糧工業株式会社保管

の物であるという点から、これをいわゆる制限種類債権と解する余地がないわけで

はないけれども、右売買において給付の目的物の個性につき当事者間に格別の利害

の存していたことは原審の認定しないところであるから、本件入札日の後間もなく

右訴外会社において引渡に十分なだけの大豆原油を入手した事実をも併せ考えれば、

右をいずれに解したとしても、本件売買契約のなされた当時、右会社に大豆原油の

在庫が存在しなかつた一事をもつてその引渡義務が履行不能であつたとはいえない。

したがつて原審のこの点に関する判断は結局正当であり、所論は理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

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