大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和32(あ)1146 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人A本人の上告趣意第一点は違憲をいうけれども、共同被告人として起訴さ

れた共犯者らと被告人との弁論が分離された結果、判決裁判所の裁判官が右共犯者

らの公判審理により被告人に対する公判審理の開始前に被告事件の内容に関し予め

知識を有していたからといつて、その裁判官のした審理判決が憲法三七条一項にい

わゆる「公平な裁判所の裁判」でないということはできないことは当裁判所の判例

(昭和二四年新(れ)第一〇四号、同二五年四月一二日、大法廷判決、集四巻四号

五三五頁、昭和二八年(あ)第二三九二号同年一〇月六日第三小法廷判決、集七巻

一〇号一八八八頁、昭和三一年(あ)第二一七八号、同年一一月二七日第三小法廷

決定、集一〇巻一一号一五五八頁)の趣旨に徴し明らかであるから論旨は理由がな

い。同第二点並びに被告人Bの弁護人榎本九及び被告人Cの弁護人谷口義弘の各上

告趣意はいずれも量刑不当の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。ま

た記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三二年七月三〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 高 橋 潔

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!