大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(あ)2268 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人鬼形六七八の上告趣意第一点について。

記録によると、所論被告人の検察官に対する昭和三一年六月二八日付供述調書は、

第一審公判において被告人及び弁護人がこれを証拠とすることに同意しているばか

りでなく、右供述調書記載の自白は、被告人が昭和三一年六月一八日逮捕状によつ

て逮捕され、同月二〇日勾留状の執行により勾留されてから一〇日しか経過しない

日時になされたものであるから、逮捕から自白までの期間、本件事案の性質等に鑑

み、当裁判所大法廷判例がしばしば判示している趣旨に徴し不当に長く抑留若しく

は拘禁後の自白であるとはいえない(昭和二三年(れ)四三五号同年一〇月六日言

渡、集二巻一一号一二七五頁、昭和二六年(れ)一六八八号同三〇年六月二二日言

渡、集九巻八号一一八九頁等)。それゆえ論旨は理由がない。

同第二点は、事実誤認、単なる訴訟法違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告

理由に当らない。(原判決の認定した事実は、挙示の証拠により優に肯認すること

ができる。また記録を調べても原判決には、何ら違法は認められない)。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三二年一二月一〇日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 小 林 俊 三

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

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