大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)1079 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人黒沢子之松、同横尾義男、同新井藤作の上告理由第一点について。

所論は、同一の証言中、一部分を採用し、他の一部分を排斥する場合には、その

各部分を明示し、かつ、排斥するについては、その理由を示すべきであるというけ

れども、しかし、右の如き場合においても、裁判所は、採用と排斥の各部分につき、

逐一その内容を列記して明示しなければならないわけのものではなく、判文上、ど

の部分を採用し、どの部分を排斥したかゞ了知できれば足り、また、証拠の排斥に

ついては、その理由を示することを要するものではない。而して、原審が、所論証

人Dらの証言中、どの部分を採用し、どの部分を排斥したかは、原判文上、了知で

きないわけではないから、所論は採用できない。

同第二乃至五点について。

上告人合資会社A1が、昭和二六年七月一二日上告人A2株式会社との間の売買

契約により、本件土地建物の所有権を取得した旨の原審の認定は、その挙示の証拠

に照し、十分首肯することができ、所論乙第一乃至三号証、乙第七号証及び乙第一

〇号証も、未だ、右原審の認定を違法ならしめるものとは認め難い。所論は、結局、

原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を争うものであつて、採用できな

い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員一致で、主

文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

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裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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