大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)15 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人高橋万五郎の上告理由第一点について。

論旨は、当裁判所の先例を援用して、投票の管理執行が法律の明文に反しなくて

も投票の自由公正が阻害された場合は、投票を無効とすべきことを前提とし、本件

投票の実施に際しては、(1)区民が分町賛成者側による部落申合規約に署名させ

られた事実、(2)通常の場合より代理投票が多かつた事実、(3)投票所内で投

票者が投票の内容を見せ合つた事実に基き、本件投票を無効とすべしと主張するに

帰する。

投票の管理執行が法律の明文に反しない場合でも、投票の自由公正が著しく阻害

された場合には投票を無効とすべきこと所論のとおりである。しかしながら、原審

の認定するところによれば(1)の規約も投票の自由公正を奪うような内容のもの

であつたとは認められず、(2)の代理投票については手続上の違法は認められな

いというのであり、(3)の事実は原審の認めないところであつて、所論のように

本件投票の自由公正が著しく阻害されたものということはできない。論旨は要する

に、原審の事審認定を非難し、あるいは原審の認めない事実を主張するに帰し、こ

れを採用することができない。

同第二点について。

論旨は、原審の審理不尽を主張するのであるが、当事者の申請した証人を裁判所

がすべて取調べなければ違法であるとはいえない。

論旨はまた、審理終結の際準備書面を提出すべきことを申出許可を得たというの

であるが、記録二六九丁三一年九月二六日の弁論調書によれば、上告人の続行申立

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について裁判所はこれを却下し弁論を終結しているのであつて、所論のような違法

はない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 小 林 俊 三

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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