大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)368 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告人両名代理人飯田信一の上告理由について。

論旨は恩給受領を貸主に委任して債務弁済に充当せしめる約旨の消費貸借は、恩

給権の担保差入禁止の恩給法一一条に牴触する無効の契約であり、民法七〇八条の

不法原因給付で、貸金の返還を請求し得ぬものであるというのである。しかし不法

原因給付の点は原審で主張判断を経ない事項につき違法をいうものであるし、恩給

法一一条により貸借の無効をもいうものとしても、年金の受領委任に関する約旨が

同法条に牴触するとの一事から貸借までが無効となる理由はなく、貸借が有効な以

上その貸借に基く貸金請求は適法であり、原判決の判断は正当である。論旨は理由

がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 石 坂 修 一

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